漁村づくり
環境への配慮を忘れない快適で豊かな暮らしの実現。
地域の伝統を大切にしながら、都市の人々ともお付き合いする
心のふるさとともなる漁村をめざします。
漁村は、地先の豊かな水産物に依存した水産業を基幹産業とする定住環境を有し、自律的な地域社会を形成しています。また、沿岸地域に高密度に立地する漁村は、国民に多様で高品質な水産物の供給と国土や環境保全など多面的機能を発揮しています。
漁村計画においては、漁村の特徴や独自性、将来の環境変化等を把握し、それぞれの漁村が有する問題や課題を構造的に分析したうえで、漁村の活性化と持続的な発展に向けたハード・ソフト一体となった計画が求められます。
このようなことから、海洋環境の変化や災害リスクへの対応力強化による持続可能な漁業生産の確保に向けて、事前復興など災害に強い漁業地域づくりについて、引き続き調査・研究を進めるとともに、津波からの避難(漁業集落住民や来訪者等)についても調査・研究を行っていきます。
また、漁業集落の自然環境や住環境など、漁業集落に居住する人たちや訪れる人たちに快適で魅力的な環境を提供するため、漁業集落道や漁業集落排水施設、緑地・広場施設等、効率的・効果的な整備計画(漁村づくり)について調査・研究を行って行きます。
漁村の活性化においては、これまでに渚泊や6次産業振興、都市漁村交流促進に取り組んできたところですが、「海業」※の振興による多様な人材の活躍など、雇用機会の確保と地域の所得向上を目指すとともに、「海業」への漁港施設の有効活用等について調査・研究を推進していきたいと考えております。
※海業とは、海や漁村の地域資源の価値や魅力を活用する事業であって、国内外からの多様なニーズに応えることにより、地域のにぎわいや所得と雇用を生み出すことが期待されるものをいいます。